成長期の子どもに適したマットレス選びのポイント

成長期の子ども向けマットレスを選ぶ際には、以下のようなポイントに注目しましょう。

耐久性と成長への対応

子どもは数年で大きく成長するため、長く使える丈夫な製品を選ぶことが大切です。西川などの信頼できるメーカーから、高密度ウレタンや高反発素材のマットレスを選ぶとへたりにくくなります。

また、成長を見据えてマットレスのサイズに余裕を持たせることも重要です。一般的に、子どもの身長に対して約30cm以上の長さの余裕があるサイズが好ましく、身長150cm前後の小学生には縦170～180cm、160cmなら180～190cm程度（シングル）を目安にすると良いでしょう。

硬さと寝る姿勢

先ほど述べたように、寝返りを妨げず背骨を正しい位置に保てる程度の硬さが重要です。一般的に「子どもには大人より少し硬めの寝具が合う」とされており、あまりに柔らかいマットレスは腰が沈み込みすぎて寝る姿勢を悪くしてしまいます。一方で硬すぎるマットレスも体の一部分だけに圧力がかかるため避け、体圧分散性が高い素材がおすすめです。

素材と安全性

化学物質やアレルゲンへの配慮も欠かせません。近年の研究では、乳幼児用マットレスから発達障害やホルモン異常を引き起こす有害化学物質（フタル酸エステル類や難燃剤など）が出ていることが報告されています。

そのため、子ども用マットレスは可能な限り天然素材（オーガニックコットン、天然ラテックス、ウールなど）や無害な難燃加工製品を選び、揮発性有機化合物（VOC）・ホルムアルデヒドの放散が少ない日本工業規格（JIS）Ｆ☆☆☆相当の商品などを選ぶと安心です。

また、アレルギーが心配な場合は、防ダニ・抗菌加工やダニ・ほこりを通しにくいカバー付きのものを選び、こまめに洗濯や掃除を行いましょう。

通気性・湿度対策

成長期の子どもは新陳代謝が活発で、寝汗をかきやすいものです。マットレスやシーツは通気性・吸湿性に優れた天然素材製を選び、寝具内の蒸れを防ぎます。さらに、床に敷く場合はすのこを使ったり、湿気を逃がす工夫がある製品もおすすめです。

衛生・おねしょ対策

睡眠中の汗やおねしょなどで寝具が汚れやすい点を考慮し、カバーは取り外して丸洗いできるタイプが望ましいです。また、就学前までおねしょの心配がある場合は、マットレスプロテクター（防水シーツ）を使いましょう。特に「表面と側面まで防水する」タイプのプロテクターは全体をしっかりガードできるため安心です。湿気がこもらない透湿性のある防水シーツを選ぶと蒸れにくく快適に眠れます。

安全設備

ベッドフレームを使用する場合は、ベッドフェンス（ベッド柵）の設置を忘れずに。小学生になるまでは転落事故のリスクも高いため、柵付きベッドを選び「子ども用ベッドにはフェンスが必須」と専門家も指摘しています。柵だけでなく、ベッドと壁の隙間を埋めるパッドも合わせて使って安全性を高めましょう。

年齢・成長段階別のマットレス移行タイミング

子どもの成長段階に応じて寝具を切り替える目安は以下の通りです。

乳幼児（0～2歳頃）

0～1歳児を通常ベッドに寝かせると転落など事故リスクが高いとされ、消費者庁も2歳まではベビーベッドを利用するよう推奨しています。この時期は床に布団を敷くか、柵付きのベビーベッドで就寝させるのが基本です。マットレスは硬めで平ら、かつ敷布団は水洗いできる素材が望ましく、赤ちゃんに合わせた小さいサイズ（約70×120cm）を使います。

幼児（3～6歳頃）

幼稚園児頃から寝返りや動きが活発になるため、やや大きめの敷布団・マットレス（幅90×長さ130cm程度）が一般的です。ベビーベッド卒業後は柵付きのジュニアベッドや、床に敷く布団で就寝させます。この時期もまだ体格は小さいため、身長＋30cm程度の長さを目安にします。

小学生（6～12歳頃）

小学入学時点で身長はぐんと伸びるため、6～7歳を目安に「ジュニアサイズ」（例：幅90×長さ160cm）へ切り替えます。文科省の統計では、小学生卒業時に子どもの身長はおよそ150cm前後となるため、余裕を持ったサイズ選びが必要です。

布団からシングルサイズ（幅100×長さ195cm）への移行は、小学校高学年か中学生に差し掛かる頃を目安にすると良いでしょう。特に成長スピードが速いお子さんは大きめサイズを選べば長く使えます。

中高生以降

身長の伸びが緩やかになる思春期以降は、一般的な大人用シングルサイズを選択します。へたりやすい安価マットレスは避け、耐久性・体圧分散性の高い大人向けマットレスに更新しても良い時期です。なお、この頃までに高反発の良質マットレスを導入しておけば、長く使え、親子ともに経済的メリットがあります。

子ども特有の悩みに配慮した選び方

おねしょ

就学前のお子さんがまだおねしょをする場合は、防水シーツやマットレスプロテクターを活用します。先ほど述べたように、表面と側面をカバーするタイプなら漏れをしっかり防げます。透湿性のある素材を選べば、長時間の使用でも蒸れにくく快適です。

アレルギー

子どもがアレルギー体質の場合、ダニ・ハウスダスト対策が重要です。ダニが繁殖しにくい天然ラテックスマットレスや、ダニ防止加工を施したカバーを選ぶと良いでしょう。また、布団やカバーはこまめに洗濯・日干しし、寝室を清潔に保つことも大切です。

寝返り不足・姿勢改善

寝返りは血行促進や正しい骨格形成に役立ちます。寝相が悪くて寝返りが少ないお子さんには、やや硬めで反発力のあるマットレスがおすすめです。先述の鳥居教授の研究からも、硬さ不足が姿勢の崩れを招くとされています。マットレスは厚み10cm以上あるものを選び、十分な支持力で寝返りをサポートしましょう。

寝心地向上

小学生は汗っかきで体温が高いので、綿・麻・ウールなどの天然素材を使ったカバーで通気性を高めます。ニトリや無印良品の天然素材敷パッド・シーツ、またはウールパッドを一緒に使うと、吸湿・放湿が良く快適です。さらに枕は寝返りの妨げにならない低めのもの、あるいは成長に合わせて高さが調整できるタイプを用意しましょう。

おすすめのマットレス

以上の選び方をふまえ、子どもに適したマットレスをいくつかご紹介します。主要寝具メーカーには子ども向けモデルや子どもの体格に合わせたシリーズがありますので参考にしてください。

西川「AiR G1シリーズ」

西川産業が提供するマットレス。子ども特有の体型変化に対応し、成長を眠りからサポートする設計です。伸縮性・通気性に優れた「Air」素材を採用し、高い体圧分散性と耐久性を兼ね備えています。子どもの成長にも合わせやすいマットレスとして注目されています。

エアウィーヴ「KIDSマットレス」

エアウィーヴが発育学の研究結果をもとに開発した子ども向けマットレスです。早稲田大学・鳥居俊教授との共同研究により、成長に伴う腰の位置変化を考慮した設計となっています。エアファイバー素材で通気性・弾力性が高く、汗をかいても蒸れにくいのが特徴です。

高反発ウレタンマットレス（国内外ブランド）

日本や海外の信頼ある寝具メーカーからは、薄型の高反発ウレタンマットレスも数多く出ています。例えば敷布団代わりに使える7～10cm厚の三つ折りタイプは、軽量で掃除や干しやすくおすすめです。これらは子ども用ベッドにピッタリのサイズも多く、成長後も大人用の敷きパッドとして活用できます。取り外して洗えるカバー付きで衛生的な製品を選ぶと安心です。

ラテックスマットレス

天然ゴム（ラテックス）製は弾力性・通気性に優れ、抗菌・防ダニ効果も期待できます。通気孔加工のあるものを選べば夏も快適で、成長期の子どもの寝汗対策にも有効です。米国では子ども用マットレスにオーガニックラテックスを推奨する例もあり、国内でも安全基準（F☆☆☆☆など）をクリアしたものを選びましょう。

エコラテマットレス（国産）

高品質なウレタン素材を使用した国内製マットレスもあります。例えば西川の「エコラテエリート」などは、繰り返し使ってもへたりにくい高密度ウレタンを採用。子どもだけでなく大人まで長期間使えます。寝返りをサポートしつつ、抜群の耐久性でお手入れの負担も減らせる点がメリットです。

まとめ｜6歳からの子供マットレス選びで押さえる5つのポイント

1. サイズは"身長＋30cm"が目安

小学生の成長スピードを考慮し、余裕を持ったジュニア〜シングルサイズを選ぶと買い替え頻度を減らせます。

2. 硬さは"やや硬め"＋高反発で寝姿勢をキープ

背骨が正しく伸び、寝返りが打ちやすい高反発・中〜高硬度モデルがおすすめ。柔らか過ぎると腰が沈み込み姿勢が崩れます。

3. 耐久性＝高密度ウレタン／天然ラテックスが安心

へたりにくい素材と高密度設計を選べば、中学生以降まで長く快適に使えます。

4. 衛生面は"洗えるカバー＆防水シーツ"で万全

おねしょ・汗対策には透湿防水プロテクター＋丸洗い可能カバーをセット。ダニ・カビ対策にも有効です。

5. 安全性はベッドフェンス＆低有害物質認証を確認

落下防止の柵付きフレームを一緒に使い、JIS F☆☆☆☆相当など低VOCの安全基準を満たす製品を選びましょう。

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