マットレスのサイズを比較してみよう

標準サイズと小さめサイズ

日本でよく使われているシングルマットレスは、幅約97cm×長さ195cmです。これに対して、一回り小さいサイズには次のようなものがあります。

• セミシングルサイズ：幅約80～85cm×長さ195cm程度 シングルより横幅が10～20cm狭く作られています。フランスベッドでは幅85cm×長さ195cmを標準としています。
• ショート丈マットレス：長さが約180cm 標準より15cm短く、小柄な人や子ども向けに作られています。身長が160cm程度までの人なら、ショート丈マットレスでも十分快適に眠れるとされています。

このように、セミシングル（幅80～85cm）やショートシングル（長さ180cm）など、用途に合わせて選べる小さめサイズがあります。

小さめマットレスが活躍する場面

小さめマットレスは、スペースを有効活用したい場面で特に役立ちます。

狭い1K・ワンルーム

一人暮らしの6畳ほどのワンルームでは、標準シングルを置くと部屋の1/4～1/3を占めてしまいます。セミシングルやショート丈マットレスなら、横幅や長さを抑えられるため、家具の配置がしやすくなり、部屋が狭く感じにくくなります。

子ども部屋・二段ベッド

子ども部屋や二段ベッドでは、子どもの体格に合ったコンパクトなベッドが必要です。セミシングル幅80cmやショート丈のマットレスがぴったりです。特に二段ベッドの場合、天井までの高さが限られるため、薄型・ショート丈のマットレスが適しています。

介護・医療用

セミシングルは介護ベッド用としてもよく使われます。幅85cm×長さ195cmのセミシングルは、一人ずつ独立して使える幅でありながら、体の状況に応じてベッドの位置を調整できるため、介護現場で重宝されています。

小さめサイズでも快適に眠れる？

小さいサイズでも快適な睡眠を得るためには、寝心地に関するポイントを押さえることが重要です。

寝返りと体の支え方

マットレスの幅が狭くなると「寝返りできるかな？」と心配になりますが、幅80cm程度あれば、多くの成人男性でも無理なく寝返りできることが分かっています。

また、マットレスの厚みも寝心地に影響します。厚み約11cmの高反発ウレタンマットレスなら、沈み込みすぎることなく、しっかり体を支えてくれます。

通気性と素材

小さめマットレスでも通気性は大切です。例えば、底面に通気性の良いメッシュ素材を使用したマットレスなら、内部が蒸れにくくなります。夏場や寝汗が気になる場合は、空気が通りやすい構造や、湿気を吸収・放出してくれる素材を選ぶとよいでしょう。

寝心地のまとめ

セミシングルやショート丈のマットレスでも、適切な硬さ・厚み・通気性があれば寝心地は大きく損なわれません。むしろ幅80cmでも寝返りしやすく、体圧を均等に支える仕様であれば「スペースの節約」と「快適な眠り」を両立できます。

おすすめのブランド例

サータ・トラディション ノーマル6.8 US

サイズ：幅81.5×長196×厚28cm（ユーティリティシングル相当）

価格帯：税込約162,800円（税抜約148,000円）

特徴：3種類の異なる太さの6.8インチ樽型ポケットコイルを11のゾーンに配列し、部位ごとに最適な反発力で体を支えます 。体圧分散性に優れ、仰向け・横向きとも身体にフィットして寝返りをしっかりサポートします 。高密度ウレタンを採用し、優れた耐久性と通気性も備えています。

活用シーン：幅85cm前後の省スペース設計で、一人暮らしや子ども部屋などスペースに限りがある部屋に適しています。狭いベッドフレームにぴったり収まり、狭小住宅やワンルームでもゆとりある寝心地を実現します。

シモンズ・ニューフィット グレーシャスP

サイズ：幅85×長195×厚28.5cm（セミシングル）

価格帯：税込約143,900円（税抜約130,818円）

特徴：1つ1つ独立した高密度6.5インチポケットコイルを特殊不織布で袋詰めした独自のポケットコイル構造により、体圧を点で受け止めて優れた分散効果を発揮します 。コイルが独立可動するため、パートナーの寝返りなど振動が伝わりにくく安眠できます 。また、全身をソフトに包み込むようなふんわり感で、しっかり体を支えながら適度な反発力を発揮します。

活用シーン：小柄な方や子ども部屋、一人暮らし用ベッドに最適です。コンパクトな幅85cm設計で省スペースを活かせ、ソファのように使えるベッドとしても人気があります。静粛性が高いため共同寝台や二段ベッドでもおすすめです。

フランスベッド・TW-100α

サイズ：幅90×長183×厚24cm（ショート丈セミシングル）

価格帯：税込約62,800円（税抜約57,091円）

特徴：フランスベッド独自の高密度連続スプリング（ツインサポートスプリング）を採用し、通気性・耐久性に優れた構造で腰をしっかり支えます 。伸縮性の高いニット生地カバーが寝返りに合わせてしっかりフィットし、寝心地を向上 。さらに防ダニ・抗菌防臭加工が施され、清潔に使えます 。両面仕様のため、定期的に裏返して長く快適に使える点も魅力です。

活用シーン：身長の低い方や子ども、空間の狭いワンルームに最適です。通常サイズより16cm短いショート丈（183cm）で収納ベッドやロフト、狭い部屋でも設置しやすく、手頃な価格でフランスベッド品質を試せる入門モデルとして好評です。

マットレス選びのポイント

• 厚みと構造: 厚みは寝心地に直結します。高反発で底づきを防げる10cm以上の厚さがあれば安心ですが、搬入経路を考えると薄めのもの（7～10cm程度）でもマットレスパッド併用で補う方法もあります 。三つ折りタイプの厚みは一般的に7～10cm程度が多いので 、床付き感を避けたい場合は厚めか高反発性のマットレスを選びましょう。
• 折りたたみ・収納性: 折りたたみマットレスは使わない時に畳んで収納でき、部屋を広く使えます。ただし折り目には違和感が出る場合があるため、その点は購入前に確認してください 。エムールのように3つ折りで取っ手付きのモデルなら、開いてそのままベッドとして使いつつ、収納や搬出入時は手軽に折りたためます 。
• 搬入・持ち運びしやすさ: 小さいサイズとはいえマットレスは重い寝具です。入口や階段を通す必要がある場合は、製品の重量や取っ手の有無をチェックしましょう。エムールのセミシングルショートマットレスは約5.7kgで軽量な上、取っ手も付いているので女性でも扱いやすい設計です 。また、丸巻き可能なウレタンマットレスは搬入しやすい一方、三つ折りより体圧分散性が劣りがちなので使用シーンに応じて検討しましょう。
• 衛生面・メンテナンス: 子ども用や車中泊など使用環境によっては、丸洗い可能かどうかも大切です。一般にウレタン本体は洗えないため、カバーが取り外しできるか確認しましょう。エムールの製品ではカバーを洗濯機で洗える仕様になっています 。このような点も選び方の基準になります。

よくある心配事とその対策

寝返り・幅の確保について

幅が狭いと寝返りしにくい心配がありますが、一般的には肩幅+左右各10cm以上（合計+20cm以上）が理想とされています。成人男性でも80cm幅は十分な目安です。

成長期の子どもへの対応

ショート丈マットレスは「身長×1.05+15cm」が快適に眠る目安とされています。身長160cmまでなら長さ180cmのショートマットレスでも大丈夫です。成長期の子どもには、予め余裕を持って選ぶか、成長に合わせて買い替えることを検討しましょう。

寿命・買い替え時期

マットレスは素材によって寿命に差があり、一般的には5～10年が交換の目安です。

• 低反発ウレタン：3～5年
• 高反発ウレタン：6～8年
• ポケットコイル：8～10年

小さいマットレスでも素材の耐久性は同じなので、使い始めからの年数やへたり具合を見て買い替えを検討しましょう。

その他の対策

枕カバーやシーツ、マットレスパッドは必ずサイズに対応したものを使い、寝具全体で最適な環境を作りましょう。子どものおねしょ対策なら防水シーツも忘れずに。搬入が難しい場合は、最初から分割型や折りたたみ型を選ぶのが最善の対策です。

まとめ

小さめマットレスは、限られた空間を有効活用しながら快適な睡眠を実現できる優れた選択肢です。

• サイズの種類：セミシングル（幅80～85cm）とショート丈（長さ180cm）が代表的
• 活用場面：ワンルーム、子ども部屋、二段ベッド、介護用に最適
• 寝心地：幅80cm以上あれば寝返りに支障なし、適切な厚みと通気性で快適性を確保
• 選び方：厚み10cm以上、折りたたみ性、持ち運びやすさ、お手入れのしやすさが重要

小さめマットレスだからといって寝心地を妥協する必要はありません。むしろ、自分の体格や生活スタイルに合ったサイズを選ぶことで、「空間の広さ」と「質の良い睡眠」の両方を手に入れることができます。

一人暮らしを始める学生さんから、子ども部屋を整えたいご家庭、スペースに限りがある住環境の方まで、小さめマットレスは多くの人の睡眠環境を向上させてくれる心強い味方です。

まずは自分の身長と部屋のサイズを測り、どのタイプの小さめマットレスが最適かを検討してみましょう。快適な睡眠空間作りの第一歩です。

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